「お花なんて、毎日手がかかるわりには、あんまりみんなの意識の内側には入らないじゃないですか?」
自虐的にわらうみゃーこだけど、どこか、その表情は誇らしげに見えたから安心して、つづきを聞く。
「三好くんだけが、いつもひとりで立ち止まって、ていねいに一輪一輪を見つめてくれていたから、」
たしかに俺は、みゃーこを近くで見つめられないぶん、このお花たちをよく見つめていた。
きょうも元気に咲いていてよかったね、と思ったし、たまに、オマエらは無条件に園田都に世話されるんだからずるいぞ、ばか、と勝手に嫉妬してみたりした。
花壇に咲く色とりどりの彼らだけは、俺がまっすぐに見つめられる、みゃーことのつながりだったのだ。
そんな、こちらの下心を分かっているのかいないのか、みゃーこは無邪気に告白した。
「このひとなら、きっと、いつか、わたしを見つけてくれるとおもったんです」
そんなの、とっくに見つけてるよ。
ずっと、オマエだけを見つめてた。



