「みゃーこ、ごめんなさい」
「どれのことですか」
「えーっと、嘘ついたことと、命令したことと、ひどいこと言ったことと、、、え、まって?俺こんなにサイテーなの?」
じぶんの罪を指折り数えていると、我ながら極悪人だったのでびっくりした。
だけども、みゃーこがくすくす笑うので、俺までなんだか笑えてくる。みゃーこの笑い声は、きれいな魔力を含んでいるのだ。
「でも、わたしが階段から落ちたとき、とっさに助けてくれました」
「それだけで、帳消しになる?」
「三好くんという存在自体がこの世の正義なので、問題なしです」
ブイ、とピースサインを作って見せる彼女に、ずぶずぶとはまって、溺れていく感覚だった。
このまま、抜け出せなくなったらどうしよう。
甘くて、ずるくて、やさしい沼だ。
「ねえ、どうして、みゃーこって、そんなにも俺のことをとくべつにしてくれるの?」
「えええ?三好くんは、誰がどう見てもとくべつなひとですよ?」
「そんなことない、まじで、ふつう」
俺が首を振って否定すると、みゃーこはじぶんがお世話している自慢のヒマワリに視線を移して、話し出した。
「いつも、わたしが育てたお花たちに、すごくやさしい目を向けてくれるんです」



