三好くんの仰せのままに



「みゃーこ、俺のこと、嫌いになってないの?」

「なるわけないじゃないですか。どんな三好くんだって、わたしにとっては最高ですよ」



スプリンクラーから注がれる水はきらきらと反射で光っていて、小さな虹が架かっている。

背の低いみゃーこは、ようやくスプリンクラーの水を止めてから、まっすぐに俺を見上げて言った。



「三好くんのこと好きです。こんなに好きなのに、どうして伝わらないのですか?」



伝わってるよ。でも、みゃーこの言ってくれる「すき」は、たぶん、俺のそれとはぜんぜんちがう。

もっときれいで、やさしくて、軽い。俺も、同じくらいの「すき」だったはずなのに、この夏休みをいっしょに過ごして、どんどん、欲張りになってしまった。



「どんなに振り回されても、くやしいくらい好きなの。わかる?分からないでしょうね、みゃーこはお子様だから」



こんな、嫌なこと言いたいわけじゃないのに。

それなのに、みゃーこを前にした俺は、きょうもやっぱり、だめになる。


さいあくな俺のことなんて見放しちゃえばいいのに、みゃーこは真剣な顔つきで。



「じゃあ、わかるまで、教えてください」



ああ、もう、ほんと、ばか。

こんなの、好きにならないほうがおかしいだろ。