三好くんの仰せのままに



昼休みの校庭でサッカーをして遊んでいると、わざわざ外に観に来てくれて、応援してくれることはないけれど。

彼女のクラスの窓をちらりと見上げると、絶対的に園田都が手を合わせて、拝むようにこちらを見つめていた。


かっこいいところを見せるためには、園田都を気にしてはいけない。


だから、どれだけ気になっても、その窓のほうを見上げないようにしていた。


そういう〝かっこいい三好くんを見せる作戦〟の効果はあったようだけど、そのせいで、彼女と接点を作ることはできないまま。





また、あたらしい夏が来ようとしていた。





夏休みの前になるとみんなが浮かれるし、夏のイベントの下準備のひとつとして、やたらと告白の回数が増える。


いいなあ、俺も告白したいなあ。

かっこいい告白って、どうするんだろ?あとで峰に調べさせよーっと。


そんなゆるい心持ちで、夏休み前日のひと通りの少ない東階段。


ひとりの女の子と、もう慣れっこの気分で向かい合っていると。



階段の柱の裏側に、伸びる影を見つけてしまった。