公園に着くと、一番手前にあるベンチへ私だけ座らされ、
その目の前にしゃがみこむ空。
下から睨みあげてくる瞳に金縛り状態にあう。うぅ・・っ
そんな時、
「・・まだ痛むか?」
と、優しい声とまではいかないが・・空はそう聞いてきた。
アレ?怒ってないんだ?
・・んーと・・胸に手をやり 「う・・ううん、今は大丈夫。」
と答えると、
「そっか・・」 と言って、今度は私の隣へと座りなおす。
しばし、沈黙・・
なんで、何も言わないんだろ。・・へんなの・・何か用があるから来たんでしょ?
結局、私の方が、その沈黙に耐えられず、
「んと、空。」
「ん?」
「その、もうイベント、お店は終わったの?」遠まわしにそう聞いてみた。
いや・・実際に、今日は帰れないんじゃないかと思ってたし。
「ああ。ウチの店、健全だから。0時までにイベント関係は終わらせるよーにしてる。」
「へぇ・・そうなんだ。」
「ん。」
・・・・・・
また沈黙・・・
あ・の・ね!
「そのぉ・・空?」 またまた私から話を振るのかよ。
「あ?」
「あの、どうして来たの?なにか用事でもあった?」
「・・・・・」
ん・・? 「空?」
「用事がなきゃ、来ちゃダメか?」
「えっ??//」 そ、そーゆー目とかして、そーゆうセリフ言わないのっ!!モロ反則ワザだよっ///!!
そ、ソんなんにヤラレんじゃないよ私っ!//気合!気合!!気合だぁぁぁぁ
「そ、そーゆうワケじゃないけど!//その、そ、空ってば、よくわかんないじゃん?!イベントだって来いって言っといて、急に帰れとか言うし。今だって、いきなり来るし。でもって、すぐ帰ろうとするし?行動が、ホントにホントに意味わかんないからさ。」
一応、とりあえず今現在まで思ってた不満は言ったぞ!
さぁ!来るなら来いっ!
「・・さっき・・」
よし!来い!
「・・帰ろうとしたのは、美未香が、俺のこと怒ってんだと思ったから帰ろうとしただけだろ?」
「へ?」
「怒ってたんだろ?」
「う・・//」 いや、その通りですけど。確かに怒ってっていうか、なんていうか・・
え?答え合わせはソコから???
「あと、お前さ・・」
「え?」 質問に切り替えられた??
「ヘンな顔。」
「は??!」
「ぷっ、」
「こ、・・」 殺していいすか??こいつ殺してもいいすかっ??!!!
わなわなと拳を震わしてると、
空は、くくっと笑いながら、
「マジな話、美未香って神と知り合いだったんだ?」 と、聞いてくる。
「へ???」 じ、神さん・・??? なんで?神さん話??
つーか、いい加減、笑うのヤメれ!
「神のヤロ、客ほっぽってまで、お前と居たぐらいだからさ。」
「え?お客さんを?」
「ああ、まぁ、奴らしいけど。」
「?」 奴らしい??
「神とどういう関係なんだ?」
「え?」
・・・・・なんか、その聞き方って・・/////
「美未香?」
「ヤキモチ?」
「してほしいのか?ニッ♪」 そう言って顔を近づけてくる空!
目が目がこえ~よっ!!
「う!/// い、いえ///けっこーです」 はい、すいません私が悪ぅございました!!
ジャンピング土下座の後、(←したのかっ!
「で?」 と、空は改めて聞きなおしてくる。
「え、えっと・・この前、学校で・・」
「!?学校?」
「うん。同じ学校だったんだよね神さん。2年だけど。」
「・・・ああ。」
やっぱり、
「空は前から知ってたんだ。」
「神は俺とは違って完璧な変装してねぇし。自分のファンには公開してっから。」
ふぅん・・そうなんだ・・
・・・って、そういえば!
「あっ、あのさっ!空っ!!」
「?」
「んーあの・・っ、・・」
コレって、やっぱ空に言っておいたほうがいいよね?
神さんは誰にも言わないって言ってくれてたけど、やっぱり、本人には一応、言っておかなきゃダメだよね??
「・・美未香?」
「ぎゃ!」 いきなり、きれいな顔がドアップで近くにある!!
「ち、ちょっ!!////ち、近すぎっ!!」
「いちいち細けー女。」
「い、いちいち、セクハラ男っ!」 負けてない私!
「あ?」
「!」 っと!こんなコトしてる場合ぢゃない!!
言わなきゃだよねっ!(><)
「あ!あのさっ、そ、空っ!!その・・
そ、空の正体ね・・っ・・
・・神さんに知られちゃった(><)!!
必死に誤魔化したんだけど、ご、ごめん!でも、誰にも言わないって神さん言ってくれて・・だから。その・・」
「いつ?」
「え?今日、あ、もう昨日だね。ほら、あの会議室の前でしゃべってたでしょ?あの時、その会議室の中に神さん暮らしてて。あ、違う・・住み着いてたのか?」
「いや、両方とも違うだろ。ただ単にソコに居ただけだろ。」
ちっ!空にフォローされてしまったよっ!
「でも・・そっか、神のヤローにバレちまったか。」
そう言った空は、少し考え込む。
・・やっぱり・・正体ばれたのって、マズかったのかな・・。
お店側の人たちにも、言ってないって神さんも言ってたくらいだし・・。
「なにか神さん、空に言ってきたりしなかった?」
「・・なんもねぇ。」
「・・そう・・」 空本人には、何か言うのかと思ったんだけどな・・
「お前の方こそ、なんか言われてねぇの?」
ギクッ!
「・・・・・」 い、言えません
「・・言われたな。」
「う!!」 言えません!指名替えの予約されたなんて絶対にっ!
「何言われた?」
「えっ??」 ブンブン右に左に首を振る!!
「聞こえてねぇの?」
ブンブンブン
「聞こえるよーにしてやろか?」
「へっ??!!」
「ぎゃぁぁぁ!!!//」
おもいっきり耳引っ張られたっ!いったっ//////
真っ赤になってる耳を手で押さえ、すぐにベンチから立ち上がろうとした!
がっ!!両肩をがっつり捕まえられ、少し浮いた腰は、浮いたコトも忘れるぐらいの速さで元のベンチへとリバース!
ベンチの硬さで腰に痛み・・・ううん・・違う。
また、あの胸の痛み。
ズキン・・。「っ!」
顔を歪める私に気付いて、空は肩を掴んでいる手の力を緩める。
「どっか、打ったか?」
声が優しい・・
「・・また・・痛い・・。」
「え?」
「胸が・・」
「・・どんな風に痛いんだ?」
「んー・・ ズキンってくる・・」
「いつから?」
「・・・・んと・・
今日・・イベントから帰ってくるトコから・・かな。急に苦しくなって・・
最初は着慣れない服のせいかなと思ったんだけど、脱いでも変わらなかったし・・」
「・・痛くなる前、なにか考え事とかしてね?」
「え?・・・・」
んー・・・
んー・・・
んー・・・ ・・・・と
アレ・・?
んー・・・
なんか・・
え・・
っと・・
なんだろ・・そういえば・・
この痛みが出る時って・・
必ず・・
私・・
空のコト・・考えてたり・・してません・・か??
へ?????????
「思いついたか?」
「わ!////」 顔、近づけて言うなっ!!////
かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ////////////////////////////
「美未香?」
ハッ!///「っと!、あ!んと、わ、わかんない!」/////
んなワケないない///
空が原因でこの痛みが出るなんてありえない!!
そんなん、まるで、
まるでっ
私が、空に・・――― ///////
って!絶対にありえないからっっっ!!!!
「はぁ・・」
上からため息が漏れる。 ?空・・?
「なんだ、俺はてっきり、美未香が俺に恋患いしてくれてんかと思ったのに。」
ギック―――――ンッ!!!!!なっ//
なんで私が空に!こ、恋を患わなきゃなんないわけっ??///つーか、ソレ言うなっ!わざわざ濁した意味ねーじゃん!
「そ、そんな事、マジありえないしっ!///」
そ、そうだよ!ありえないよ!!
「ちぇ、ハッキリ言いやがる。」
「!」 そう言った空は、少し拗ねたカンジで目線を外すもんだから・・
つい・・////キュン///(て!!オイ!
「ソレだったら、俺が治せるのに。」
ボソッと呟くその声・・
その声に・・
「な・・治せるか・・試してみる?」 は??なにを??なにを言ってんだ?私っ!!
「え?」
「あ。」 な、なにを、言った?私????////
え・・と、
「うん。」
空はそう言うと、上から顔を落としてくる。
え??そ、空?? あのっ//
ガッ!
「・・・・」
「あ・・・」
つい・・手で顔を押さえ込んでしまった・・wwwwwwww
「てめ、言葉と行動、伴ってねーぞ」
「はっ///、あ、のっと・・いや、一応、治す方法を聞いてこうかなぁと・・」
ははは・・と顔を引きつらせて笑うと、
「いっぺん死ね
・・嘘
美未香、大好き。」
八ッ?!
はぁぁぁぁ?!
ズッキューーーーーーーーーーーーンンッッッ!!!!
やっ・・やられた・・
「う・・」 ヤバイ・・
泣いちゃいそう・・っ
「治んねぇか?」 その優しい声が追い討ちをかける。
瞳から涙が零れ落ちる。「う・・ぅっ・・」
「美未香・・?そんなに痛むのか?」
ううん・・ち・・違うっ・・
痛いから泣いてるんじゃないよ。
でも、なんでか・・涙が出ちゃうんだよっ
自分でもわかんないよっ 「うう・・」
ギュ・・ 「!!」
何も言わず、ただ泣いてるだけの私を空は優しく抱きしめてくれる。
・・・・
・・・・・あ・・・
なんか・・落ち着く・・。
少しの間、そうして抱かれていると、空が
「・・大丈夫か?」
と聞いてきた。
悩む・・。
どうしよ・・なんか、落ち着いたら、色々とネガティブになったきたぞ?
さっきはテンパってたから、考えなかったけどっ、こうして冷静になってみると
空が・・このキレイでモテモテな鬼畜が、私の事を本気で「大好き」なんて言うわけがない!!
なんかの演出??イベント続きの、もしやの罰ゲームだったり????
「おい」
「ひぇ!」
待たされることになれてないだろう鬼畜様は、私の返答があまりにも遅いため、だんだんとお声が低くなってきています。
ちっ!短気が
そう思ったけど、顔つき(いや、基本、目つきですけど)もだんだん不機嫌です!ってカンジになってきたから、ストレートな言動は口が避けても言いません!!!(正解!
1人、うんうん頷く私に
「痛むのか、痛まねーのか、どっちだ!!!」 ひぇぇぇぇぇっ!!とうとう爆弾投下!!
疑問符無しで聞いたろ?脅しでしょ?ソレ??
答えは
「いっ、痛みません!」 しかねーだろぉぉ!!!
「ふ。て、コトは、治ったんだな?」ニヤ♪
「へ・・?」
ニヤ♪
・・・・な・・なに?そのニヤは??
点・点・点 ・・・・・・・
ハッッ!!!!あ!!!
しっ、しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!/////
そ、そういうことかっ!!そうだよねっっ!!
この痛みが治っちゃうって、つまり・・そのっ
やっぱり・・私は
そ、空のコトをっ??・・ってコトだよね????????
ひっ、ひゃぁぁぁぁぁあぁああwwwwwwwwwwwwwwwww
「俺の事で、なに胸痛めてんだよ?」ニヤ♪
「なっ////(怒)!」そのニヤやめろ!//
「なんだよ、そういうコトだろ?」
「うっ////!」
「言え!」
「ひっ!」 結局、また脅しかよ!!
逃げたいっ!と思いつつも
お隣の鬼畜様の眼力のせいで、フリーズさせらていた。
そ・し・て・・横から覗き込むカンジで顔を近づけてくる鬼。
うえ~~~~~~~~んっつ 誰か助けて~~~~~~~~~
「ちゃんと言え。俺もそのつもりで応えてやっから。」
うえ~~・・「えっ??」
「それと、泣くな!」
空の指がそっと涙の残る頬を拭う。
「・・っ//・」
え・・優しい目に変わってる
「いつ変身したの?」
「は?」
ハッ!ああっ!!しまった!声に出しちゃったよっ!
「い、いえ、こっちの話で・・ハハ」 ってそんな誤魔化しが鬼にきくハズもなく
ものの数秒で、ふたたび降臨されました。
うえ~~~~~~~~~~~~ん
それから、さんざんこってりバカを連発され、ほっぺたを引っ張られ続けられた挙句、
「殺すぞ!」 と殺人宣言までされた私は、
もう半分、魂が抜けかけていた。
「・・絶対に、さっきの言葉はウソだ。」
半分残ってる意識で、そう呟く。
「は?」
「・・・・」
「どれが?」
「・・さっき・・」
「さっき?」
「・・その・・だ・・」
「園田?」
「違う!!」
「なんだよ!」
「う・・だから・・だ・・」
「うだからだ?」
「・・・ナメてんの?」
「ハッキリ言わねぇからだろが!」
「・・・・」
「大好きって言ったことがか?」
「////!!」 わ、わかんてんじゃん!!てか、わかってんなら聞くなよ!!
く~~~っと、恨めしい目で睨みつけてると、
「ウソじゃねぇから、安心しろ。」 ポン。
と、手を軽く頭の上に置かれた。
「え・・?」 事態が把握できない。
きょとん顔で、空を見上げる。
「美未香の事、」
え・・・
「ちゃんと大好きだから。」
え・・
そ・・そんなの、
「ウソ・・」
「ウソじゃねぇ。」
「ウソ・・」
「・・信用しろ。」
「し、・・信じられるわけないじゃん!だってだって、空だよ?」
「・・・」
「ファンクラブまであるんだよ?そんな人が、私なんかを好きになるわけな・・」
グイ! 「っ!!」
言葉の途中で、体を思い切り空の胸元へと引き寄せられた!
視界に布面積が少ない胸元が広がるっっ///
「ごめん」
「え・・?」
なんで、いきなり・・謝ってんの?
あ・・ああ・・そっか、
やっぱり、冗談だったんだ・・。
「ウソ・・ついた。」
はぁ・・やっぱりね・・
そんなコトだろうと思ったよ。
「指名。」
そうそう指名・・
「は?」
「流れ的でっつたけど・・アレ、ウソだから。」
・・・え・・っと・・??
「最初っから、あの日お前が店に来ること知ってたし。」
は????
「教室で、お前がりかと話してんの聞いてた。」
ち・・
ちょ、ちょっと!えっと!
「も、・・なっ、何言ってんの空っ??!!」
これ以上無理!!頭がついてかないっ!
「ちゃんとわかるよーに言って!!」
「・・・ああ・・ ばかだったな。」
「なにおっ!」
ソレ、フォローになってないし!謝ったうちに入んないし!
てか!今、ソコ突っ込んでる場合じゃないし!
「・・つーか・・やっぱ、言うのヤメた。」
「は??」
「言うと、お前、調子に乗りそーだし」
「は??」 いいでしょ!乗らせろよ、!言え!
そのオーラを感じ取ったのか、空は、
「言いたくねぇー」 と、あきらかに不機嫌な顔を見せる。
ちっ。
そこまで、言っておいて。
「気になるじゃん!」 ぶーっとふくれっ面をして詰め寄ると、
「気になってろ。」 と冷たくあしらわれた!
う~~~~~~~~~~~~~~~
「気になる気になる気になる気になる気になる気になる気になる気になる」
「くどい」
「聞かせて聞かせて聞かせて聞かせて聞かせて聞かせて聞かせて聞かせて」
「・・・・・」
「教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて」
「おまえ・・」
「ん?言う気になった?♪♪」
「はぁ・・・」 深~~イため息をついて、私のコトを見る空。
「そんなに・・言いにくいの?」
「・・言いにくいだろ。」
「なんで?」
「空気読め」
「だから、なんで?」
「・・・」
「ねぇ、なんで??」 ハぁ・・「店来る前から・・」
「え?」
「気になってたなんて言えねぇだろが!」
「えっ?」
「ちっ」 舌打ちして、空は向こうを向いてしまった。
え・・???!!いま、空なんて・・言った??
「あの・・」
「んだよ。」 顔は向こうを向けたまま・・
「その・・」
「だからっ、なんだよ?!」
「・・・も1回、言ってくれる?」
「あぁあ??!!」 思いっきり、不機嫌モード全開な声と、超~鬼畜な顔で振り向かれた。
ひぇぇぇぇぇっっ!!~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「お前は俺の救いなんだ。」
「え・・?」
「・・・お前と出会えたから、俺は今でもこうして生きてられた。」
「は・・?」 生きて・・って。
またあの瞳・・
空が言った言葉にウソはなさそう・・
でも、どーゆうコト??私が救いだなんて・・?
私と出会ったからって??
生きてられた・・って??
「・・・・ごめん空。私、なにがなんだか。」
「俺が好きか?」
「え?」
「好きだろ!」
「へ?」
「言え!」
「はっい??!!」 なっ、なんだよ!急に!脅しかよ!!こ、こえーしっ!!!!!
グイッ
「言え。」
顎を手で持ち上げられ、顔を近づけながらさっきとは打って変わって甘い声でそう聞いてくる。
はう/////あ、アップで、しかもそんな声で言わないでくれいっ/////
「好きか?」
「あ・・」 ヤバイ・・
「言えよ。」
「ぅ///・・す・・」 あ・・
「ん」
「す・・ き・・ 」/////////////////
どっえ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!!
いっ、言っちゃったよっ!!ヤバイ言っちゃったよ!!つーか、言わされちゃったのかっつ???!!
ああああああああっ///////////
ヤバイ!不覚もいいトコ!!
声に出して言っちゃうと、実感しちゃうんだってば~~~~~~~~~~っ!!!!
いままで、なんとか誤魔化してきたモノが現実になっちゃうんだってば~~~~~~~~~っ
「ううっ・・////」 だから、だから言いたくなかったのにぃ~~~~~
キッと、空を睨みあげる! と?????
「え??」
なに、??空っ、自分の手で口を押さえて・・いや、顔半分くらい隠して・・る?
私に近づけていたハズの空の顔は、いつのまにか、離されていて、
向こうをむいてしまってる・・。 ???
「そ・・ら?」
「・・・・・」
「どうかした・・
の・・?」顔だけ、回り込むようにして、覗いて見る。
「!!!」
え・・・・
なにその表情・・。電灯の光でもわかってしまうホド、赤く染まった顔。
あの鬼畜の面がそんな色に変色するなんて・・そんな・・
も、もしかして・・
「そ・・ら? 顔・・」 もしかして・・
「あと、5秒待て。」
もしかして・・
「空、もしかして、ホントに私のコトが好きだったりする?」
「!!」
「さっき、出会ったって言ったのって・・もしかして」
「!」
「私に、一目ぼれ?!」
「ガクッ!」
「はっ///??!!なにそのガクッって!!声に出すか!?ソレ?」
「いや、お前らしい勘違いだ」
「は?///」 か、勘違いだとぉ~~!!
だったら、その真っ赤っかに染まった顔のこと、説明してみやがれいっ!!
「はぁ・・笑いこらえんの大変で。」
「は?」
「お前の顔、近くで見れば見るほど、可笑しくて。ぷぷ」
「なっ////」 にぃうぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~??????
「はは♪」
「はは♪じゃない!それが女子に向って言うセリフかぁ~~!!」
「女子じゃねぇ、彼女だ。」
「へ?」
「・・俺の・・彼女。」 ニッコリ♪
「っ//!?」 ズッキュンーーーーーーーーっ!はぁうぅぅっ//// 悩殺スマイル発動―!!//////
しっ、しかもっ、か、彼女って!!俺のって!!
ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ//////////////////
こ、こんなんで、大丈夫かなっ!?たったアレだけのセリフで、毎回こんなんになってたら、命もたんぞ??
「美未香。」
「へっ!はっ!」 なんだ?その返事はっ////!!
「俺を信じろ。ぜってー裏切んねぇから!」
「―――――!!」
そ・・・・空・・っ
ソレ・・・マジ信じていいの・・?
「・・ホントに?」
「ああ」
「―――/////」
え、どうしよ、やっぱまだ信じれてない///
嬉しくて泣きそうなのに、心のどこかで不安に思ってる。
でも、でも、し、信じるしかないんだったら・・
「・・これから、よろしくお願いします。」
覚悟決めるしか・・ないよね。
「ふ・・
まぁ・・彼氏になんのは相馬来紀の方でだけど♪」
「はひ? ・・・・へっつ???」 なに??
「空の彼女ってコトにすっと、スナイパーに狙われっぞ?お前。」
「ああっ!!」 て!納得するんかい!!
「相馬だと安心だろ?」
「は・・ぁ」 そりゃ・・確実に安心だけど・・。
「んー・・」
「ん?」 空?
「神のヤロは知ってんだよな。」
「あ・・」
「いいか?神とガッコで会っても無視しろ!俺が許す!」
「へ?」 うわ!俺様降臨なされたよ!
そう言っちゃえるあなたは、やっぱりさすがですよ!m(__)m
まぁ・・神さんのことはいいとして・・
問題は、
相馬来紀よね!!ソコだよね!!
学校一の秀才くんの彼女が、こんなアホアホ女でいいのかっ??
結局、空であろーと、相馬くんであろーと、引け目感じんだな私。
りかちゃんだって驚くだろ~しなぁ・・ハァ・・
まさか、私がっ!って絶対に言われる!!
友達やめられちゃうかもだよっ(><) え~~~~~~~~~~~~ん
「今、3時半か、・・じゃ、7時に迎えに来っから、起きてろよ」
「へ?」
「ガッコ! 一緒に行くんだよ。」
「え?誰と?」
「どうやら、死に急ぐタイプらしいな」 ポキッ
「ひぇっ!!はいはいはい行きます行きます行かせてもらいます!!」
こえ~マジこえ~~~~~~~!!
こっそり、玄関を開けて、部屋まで戻ると、
途端、睡魔が襲ってきた。
「はぁ・・疲れた・・7時まで、あと4時間もない・・起きれるかな・・」
重くなる瞼に勝てない私は、そのまま眠りにつく。
その目の前にしゃがみこむ空。
下から睨みあげてくる瞳に金縛り状態にあう。うぅ・・っ
そんな時、
「・・まだ痛むか?」
と、優しい声とまではいかないが・・空はそう聞いてきた。
アレ?怒ってないんだ?
・・んーと・・胸に手をやり 「う・・ううん、今は大丈夫。」
と答えると、
「そっか・・」 と言って、今度は私の隣へと座りなおす。
しばし、沈黙・・
なんで、何も言わないんだろ。・・へんなの・・何か用があるから来たんでしょ?
結局、私の方が、その沈黙に耐えられず、
「んと、空。」
「ん?」
「その、もうイベント、お店は終わったの?」遠まわしにそう聞いてみた。
いや・・実際に、今日は帰れないんじゃないかと思ってたし。
「ああ。ウチの店、健全だから。0時までにイベント関係は終わらせるよーにしてる。」
「へぇ・・そうなんだ。」
「ん。」
・・・・・・
また沈黙・・・
あ・の・ね!
「そのぉ・・空?」 またまた私から話を振るのかよ。
「あ?」
「あの、どうして来たの?なにか用事でもあった?」
「・・・・・」
ん・・? 「空?」
「用事がなきゃ、来ちゃダメか?」
「えっ??//」 そ、そーゆー目とかして、そーゆうセリフ言わないのっ!!モロ反則ワザだよっ///!!
そ、ソんなんにヤラレんじゃないよ私っ!//気合!気合!!気合だぁぁぁぁ
「そ、そーゆうワケじゃないけど!//その、そ、空ってば、よくわかんないじゃん?!イベントだって来いって言っといて、急に帰れとか言うし。今だって、いきなり来るし。でもって、すぐ帰ろうとするし?行動が、ホントにホントに意味わかんないからさ。」
一応、とりあえず今現在まで思ってた不満は言ったぞ!
さぁ!来るなら来いっ!
「・・さっき・・」
よし!来い!
「・・帰ろうとしたのは、美未香が、俺のこと怒ってんだと思ったから帰ろうとしただけだろ?」
「へ?」
「怒ってたんだろ?」
「う・・//」 いや、その通りですけど。確かに怒ってっていうか、なんていうか・・
え?答え合わせはソコから???
「あと、お前さ・・」
「え?」 質問に切り替えられた??
「ヘンな顔。」
「は??!」
「ぷっ、」
「こ、・・」 殺していいすか??こいつ殺してもいいすかっ??!!!
わなわなと拳を震わしてると、
空は、くくっと笑いながら、
「マジな話、美未香って神と知り合いだったんだ?」 と、聞いてくる。
「へ???」 じ、神さん・・??? なんで?神さん話??
つーか、いい加減、笑うのヤメれ!
「神のヤロ、客ほっぽってまで、お前と居たぐらいだからさ。」
「え?お客さんを?」
「ああ、まぁ、奴らしいけど。」
「?」 奴らしい??
「神とどういう関係なんだ?」
「え?」
・・・・・なんか、その聞き方って・・/////
「美未香?」
「ヤキモチ?」
「してほしいのか?ニッ♪」 そう言って顔を近づけてくる空!
目が目がこえ~よっ!!
「う!/// い、いえ///けっこーです」 はい、すいません私が悪ぅございました!!
ジャンピング土下座の後、(←したのかっ!
「で?」 と、空は改めて聞きなおしてくる。
「え、えっと・・この前、学校で・・」
「!?学校?」
「うん。同じ学校だったんだよね神さん。2年だけど。」
「・・・ああ。」
やっぱり、
「空は前から知ってたんだ。」
「神は俺とは違って完璧な変装してねぇし。自分のファンには公開してっから。」
ふぅん・・そうなんだ・・
・・・って、そういえば!
「あっ、あのさっ!空っ!!」
「?」
「んーあの・・っ、・・」
コレって、やっぱ空に言っておいたほうがいいよね?
神さんは誰にも言わないって言ってくれてたけど、やっぱり、本人には一応、言っておかなきゃダメだよね??
「・・美未香?」
「ぎゃ!」 いきなり、きれいな顔がドアップで近くにある!!
「ち、ちょっ!!////ち、近すぎっ!!」
「いちいち細けー女。」
「い、いちいち、セクハラ男っ!」 負けてない私!
「あ?」
「!」 っと!こんなコトしてる場合ぢゃない!!
言わなきゃだよねっ!(><)
「あ!あのさっ、そ、空っ!!その・・
そ、空の正体ね・・っ・・
・・神さんに知られちゃった(><)!!
必死に誤魔化したんだけど、ご、ごめん!でも、誰にも言わないって神さん言ってくれて・・だから。その・・」
「いつ?」
「え?今日、あ、もう昨日だね。ほら、あの会議室の前でしゃべってたでしょ?あの時、その会議室の中に神さん暮らしてて。あ、違う・・住み着いてたのか?」
「いや、両方とも違うだろ。ただ単にソコに居ただけだろ。」
ちっ!空にフォローされてしまったよっ!
「でも・・そっか、神のヤローにバレちまったか。」
そう言った空は、少し考え込む。
・・やっぱり・・正体ばれたのって、マズかったのかな・・。
お店側の人たちにも、言ってないって神さんも言ってたくらいだし・・。
「なにか神さん、空に言ってきたりしなかった?」
「・・なんもねぇ。」
「・・そう・・」 空本人には、何か言うのかと思ったんだけどな・・
「お前の方こそ、なんか言われてねぇの?」
ギクッ!
「・・・・・」 い、言えません
「・・言われたな。」
「う!!」 言えません!指名替えの予約されたなんて絶対にっ!
「何言われた?」
「えっ??」 ブンブン右に左に首を振る!!
「聞こえてねぇの?」
ブンブンブン
「聞こえるよーにしてやろか?」
「へっ??!!」
「ぎゃぁぁぁ!!!//」
おもいっきり耳引っ張られたっ!いったっ//////
真っ赤になってる耳を手で押さえ、すぐにベンチから立ち上がろうとした!
がっ!!両肩をがっつり捕まえられ、少し浮いた腰は、浮いたコトも忘れるぐらいの速さで元のベンチへとリバース!
ベンチの硬さで腰に痛み・・・ううん・・違う。
また、あの胸の痛み。
ズキン・・。「っ!」
顔を歪める私に気付いて、空は肩を掴んでいる手の力を緩める。
「どっか、打ったか?」
声が優しい・・
「・・また・・痛い・・。」
「え?」
「胸が・・」
「・・どんな風に痛いんだ?」
「んー・・ ズキンってくる・・」
「いつから?」
「・・・・んと・・
今日・・イベントから帰ってくるトコから・・かな。急に苦しくなって・・
最初は着慣れない服のせいかなと思ったんだけど、脱いでも変わらなかったし・・」
「・・痛くなる前、なにか考え事とかしてね?」
「え?・・・・」
んー・・・
んー・・・
んー・・・ ・・・・と
アレ・・?
んー・・・
なんか・・
え・・
っと・・
なんだろ・・そういえば・・
この痛みが出る時って・・
必ず・・
私・・
空のコト・・考えてたり・・してません・・か??
へ?????????
「思いついたか?」
「わ!////」 顔、近づけて言うなっ!!////
かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ////////////////////////////
「美未香?」
ハッ!///「っと!、あ!んと、わ、わかんない!」/////
んなワケないない///
空が原因でこの痛みが出るなんてありえない!!
そんなん、まるで、
まるでっ
私が、空に・・――― ///////
って!絶対にありえないからっっっ!!!!
「はぁ・・」
上からため息が漏れる。 ?空・・?
「なんだ、俺はてっきり、美未香が俺に恋患いしてくれてんかと思ったのに。」
ギック―――――ンッ!!!!!なっ//
なんで私が空に!こ、恋を患わなきゃなんないわけっ??///つーか、ソレ言うなっ!わざわざ濁した意味ねーじゃん!
「そ、そんな事、マジありえないしっ!///」
そ、そうだよ!ありえないよ!!
「ちぇ、ハッキリ言いやがる。」
「!」 そう言った空は、少し拗ねたカンジで目線を外すもんだから・・
つい・・////キュン///(て!!オイ!
「ソレだったら、俺が治せるのに。」
ボソッと呟くその声・・
その声に・・
「な・・治せるか・・試してみる?」 は??なにを??なにを言ってんだ?私っ!!
「え?」
「あ。」 な、なにを、言った?私????////
え・・と、
「うん。」
空はそう言うと、上から顔を落としてくる。
え??そ、空?? あのっ//
ガッ!
「・・・・」
「あ・・・」
つい・・手で顔を押さえ込んでしまった・・wwwwwwww
「てめ、言葉と行動、伴ってねーぞ」
「はっ///、あ、のっと・・いや、一応、治す方法を聞いてこうかなぁと・・」
ははは・・と顔を引きつらせて笑うと、
「いっぺん死ね
・・嘘
美未香、大好き。」
八ッ?!
はぁぁぁぁ?!
ズッキューーーーーーーーーーーーンンッッッ!!!!
やっ・・やられた・・
「う・・」 ヤバイ・・
泣いちゃいそう・・っ
「治んねぇか?」 その優しい声が追い討ちをかける。
瞳から涙が零れ落ちる。「う・・ぅっ・・」
「美未香・・?そんなに痛むのか?」
ううん・・ち・・違うっ・・
痛いから泣いてるんじゃないよ。
でも、なんでか・・涙が出ちゃうんだよっ
自分でもわかんないよっ 「うう・・」
ギュ・・ 「!!」
何も言わず、ただ泣いてるだけの私を空は優しく抱きしめてくれる。
・・・・
・・・・・あ・・・
なんか・・落ち着く・・。
少しの間、そうして抱かれていると、空が
「・・大丈夫か?」
と聞いてきた。
悩む・・。
どうしよ・・なんか、落ち着いたら、色々とネガティブになったきたぞ?
さっきはテンパってたから、考えなかったけどっ、こうして冷静になってみると
空が・・このキレイでモテモテな鬼畜が、私の事を本気で「大好き」なんて言うわけがない!!
なんかの演出??イベント続きの、もしやの罰ゲームだったり????
「おい」
「ひぇ!」
待たされることになれてないだろう鬼畜様は、私の返答があまりにも遅いため、だんだんとお声が低くなってきています。
ちっ!短気が
そう思ったけど、顔つき(いや、基本、目つきですけど)もだんだん不機嫌です!ってカンジになってきたから、ストレートな言動は口が避けても言いません!!!(正解!
1人、うんうん頷く私に
「痛むのか、痛まねーのか、どっちだ!!!」 ひぇぇぇぇぇっ!!とうとう爆弾投下!!
疑問符無しで聞いたろ?脅しでしょ?ソレ??
答えは
「いっ、痛みません!」 しかねーだろぉぉ!!!
「ふ。て、コトは、治ったんだな?」ニヤ♪
「へ・・?」
ニヤ♪
・・・・な・・なに?そのニヤは??
点・点・点 ・・・・・・・
ハッッ!!!!あ!!!
しっ、しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!/////
そ、そういうことかっ!!そうだよねっっ!!
この痛みが治っちゃうって、つまり・・そのっ
やっぱり・・私は
そ、空のコトをっ??・・ってコトだよね????????
ひっ、ひゃぁぁぁぁぁあぁああwwwwwwwwwwwwwwwww
「俺の事で、なに胸痛めてんだよ?」ニヤ♪
「なっ////(怒)!」そのニヤやめろ!//
「なんだよ、そういうコトだろ?」
「うっ////!」
「言え!」
「ひっ!」 結局、また脅しかよ!!
逃げたいっ!と思いつつも
お隣の鬼畜様の眼力のせいで、フリーズさせらていた。
そ・し・て・・横から覗き込むカンジで顔を近づけてくる鬼。
うえ~~~~~~~~んっつ 誰か助けて~~~~~~~~~
「ちゃんと言え。俺もそのつもりで応えてやっから。」
うえ~~・・「えっ??」
「それと、泣くな!」
空の指がそっと涙の残る頬を拭う。
「・・っ//・」
え・・優しい目に変わってる
「いつ変身したの?」
「は?」
ハッ!ああっ!!しまった!声に出しちゃったよっ!
「い、いえ、こっちの話で・・ハハ」 ってそんな誤魔化しが鬼にきくハズもなく
ものの数秒で、ふたたび降臨されました。
うえ~~~~~~~~~~~~ん
それから、さんざんこってりバカを連発され、ほっぺたを引っ張られ続けられた挙句、
「殺すぞ!」 と殺人宣言までされた私は、
もう半分、魂が抜けかけていた。
「・・絶対に、さっきの言葉はウソだ。」
半分残ってる意識で、そう呟く。
「は?」
「・・・・」
「どれが?」
「・・さっき・・」
「さっき?」
「・・その・・だ・・」
「園田?」
「違う!!」
「なんだよ!」
「う・・だから・・だ・・」
「うだからだ?」
「・・・ナメてんの?」
「ハッキリ言わねぇからだろが!」
「・・・・」
「大好きって言ったことがか?」
「////!!」 わ、わかんてんじゃん!!てか、わかってんなら聞くなよ!!
く~~~っと、恨めしい目で睨みつけてると、
「ウソじゃねぇから、安心しろ。」 ポン。
と、手を軽く頭の上に置かれた。
「え・・?」 事態が把握できない。
きょとん顔で、空を見上げる。
「美未香の事、」
え・・・
「ちゃんと大好きだから。」
え・・
そ・・そんなの、
「ウソ・・」
「ウソじゃねぇ。」
「ウソ・・」
「・・信用しろ。」
「し、・・信じられるわけないじゃん!だってだって、空だよ?」
「・・・」
「ファンクラブまであるんだよ?そんな人が、私なんかを好きになるわけな・・」
グイ! 「っ!!」
言葉の途中で、体を思い切り空の胸元へと引き寄せられた!
視界に布面積が少ない胸元が広がるっっ///
「ごめん」
「え・・?」
なんで、いきなり・・謝ってんの?
あ・・ああ・・そっか、
やっぱり、冗談だったんだ・・。
「ウソ・・ついた。」
はぁ・・やっぱりね・・
そんなコトだろうと思ったよ。
「指名。」
そうそう指名・・
「は?」
「流れ的でっつたけど・・アレ、ウソだから。」
・・・え・・っと・・??
「最初っから、あの日お前が店に来ること知ってたし。」
は????
「教室で、お前がりかと話してんの聞いてた。」
ち・・
ちょ、ちょっと!えっと!
「も、・・なっ、何言ってんの空っ??!!」
これ以上無理!!頭がついてかないっ!
「ちゃんとわかるよーに言って!!」
「・・・ああ・・ ばかだったな。」
「なにおっ!」
ソレ、フォローになってないし!謝ったうちに入んないし!
てか!今、ソコ突っ込んでる場合じゃないし!
「・・つーか・・やっぱ、言うのヤメた。」
「は??」
「言うと、お前、調子に乗りそーだし」
「は??」 いいでしょ!乗らせろよ、!言え!
そのオーラを感じ取ったのか、空は、
「言いたくねぇー」 と、あきらかに不機嫌な顔を見せる。
ちっ。
そこまで、言っておいて。
「気になるじゃん!」 ぶーっとふくれっ面をして詰め寄ると、
「気になってろ。」 と冷たくあしらわれた!
う~~~~~~~~~~~~~~~
「気になる気になる気になる気になる気になる気になる気になる気になる」
「くどい」
「聞かせて聞かせて聞かせて聞かせて聞かせて聞かせて聞かせて聞かせて」
「・・・・・」
「教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて教えて」
「おまえ・・」
「ん?言う気になった?♪♪」
「はぁ・・・」 深~~イため息をついて、私のコトを見る空。
「そんなに・・言いにくいの?」
「・・言いにくいだろ。」
「なんで?」
「空気読め」
「だから、なんで?」
「・・・」
「ねぇ、なんで??」 ハぁ・・「店来る前から・・」
「え?」
「気になってたなんて言えねぇだろが!」
「えっ?」
「ちっ」 舌打ちして、空は向こうを向いてしまった。
え・・???!!いま、空なんて・・言った??
「あの・・」
「んだよ。」 顔は向こうを向けたまま・・
「その・・」
「だからっ、なんだよ?!」
「・・・も1回、言ってくれる?」
「あぁあ??!!」 思いっきり、不機嫌モード全開な声と、超~鬼畜な顔で振り向かれた。
ひぇぇぇぇぇっっ!!~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「お前は俺の救いなんだ。」
「え・・?」
「・・・お前と出会えたから、俺は今でもこうして生きてられた。」
「は・・?」 生きて・・って。
またあの瞳・・
空が言った言葉にウソはなさそう・・
でも、どーゆうコト??私が救いだなんて・・?
私と出会ったからって??
生きてられた・・って??
「・・・・ごめん空。私、なにがなんだか。」
「俺が好きか?」
「え?」
「好きだろ!」
「へ?」
「言え!」
「はっい??!!」 なっ、なんだよ!急に!脅しかよ!!こ、こえーしっ!!!!!
グイッ
「言え。」
顎を手で持ち上げられ、顔を近づけながらさっきとは打って変わって甘い声でそう聞いてくる。
はう/////あ、アップで、しかもそんな声で言わないでくれいっ/////
「好きか?」
「あ・・」 ヤバイ・・
「言えよ。」
「ぅ///・・す・・」 あ・・
「ん」
「す・・ き・・ 」/////////////////
どっえ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!!
いっ、言っちゃったよっ!!ヤバイ言っちゃったよ!!つーか、言わされちゃったのかっつ???!!
ああああああああっ///////////
ヤバイ!不覚もいいトコ!!
声に出して言っちゃうと、実感しちゃうんだってば~~~~~~~~~~っ!!!!
いままで、なんとか誤魔化してきたモノが現実になっちゃうんだってば~~~~~~~~~っ
「ううっ・・////」 だから、だから言いたくなかったのにぃ~~~~~
キッと、空を睨みあげる! と?????
「え??」
なに、??空っ、自分の手で口を押さえて・・いや、顔半分くらい隠して・・る?
私に近づけていたハズの空の顔は、いつのまにか、離されていて、
向こうをむいてしまってる・・。 ???
「そ・・ら?」
「・・・・・」
「どうかした・・
の・・?」顔だけ、回り込むようにして、覗いて見る。
「!!!」
え・・・・
なにその表情・・。電灯の光でもわかってしまうホド、赤く染まった顔。
あの鬼畜の面がそんな色に変色するなんて・・そんな・・
も、もしかして・・
「そ・・ら? 顔・・」 もしかして・・
「あと、5秒待て。」
もしかして・・
「空、もしかして、ホントに私のコトが好きだったりする?」
「!!」
「さっき、出会ったって言ったのって・・もしかして」
「!」
「私に、一目ぼれ?!」
「ガクッ!」
「はっ///??!!なにそのガクッって!!声に出すか!?ソレ?」
「いや、お前らしい勘違いだ」
「は?///」 か、勘違いだとぉ~~!!
だったら、その真っ赤っかに染まった顔のこと、説明してみやがれいっ!!
「はぁ・・笑いこらえんの大変で。」
「は?」
「お前の顔、近くで見れば見るほど、可笑しくて。ぷぷ」
「なっ////」 にぃうぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~??????
「はは♪」
「はは♪じゃない!それが女子に向って言うセリフかぁ~~!!」
「女子じゃねぇ、彼女だ。」
「へ?」
「・・俺の・・彼女。」 ニッコリ♪
「っ//!?」 ズッキュンーーーーーーーーっ!はぁうぅぅっ//// 悩殺スマイル発動―!!//////
しっ、しかもっ、か、彼女って!!俺のって!!
ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ//////////////////
こ、こんなんで、大丈夫かなっ!?たったアレだけのセリフで、毎回こんなんになってたら、命もたんぞ??
「美未香。」
「へっ!はっ!」 なんだ?その返事はっ////!!
「俺を信じろ。ぜってー裏切んねぇから!」
「―――――!!」
そ・・・・空・・っ
ソレ・・・マジ信じていいの・・?
「・・ホントに?」
「ああ」
「―――/////」
え、どうしよ、やっぱまだ信じれてない///
嬉しくて泣きそうなのに、心のどこかで不安に思ってる。
でも、でも、し、信じるしかないんだったら・・
「・・これから、よろしくお願いします。」
覚悟決めるしか・・ないよね。
「ふ・・
まぁ・・彼氏になんのは相馬来紀の方でだけど♪」
「はひ? ・・・・へっつ???」 なに??
「空の彼女ってコトにすっと、スナイパーに狙われっぞ?お前。」
「ああっ!!」 て!納得するんかい!!
「相馬だと安心だろ?」
「は・・ぁ」 そりゃ・・確実に安心だけど・・。
「んー・・」
「ん?」 空?
「神のヤロは知ってんだよな。」
「あ・・」
「いいか?神とガッコで会っても無視しろ!俺が許す!」
「へ?」 うわ!俺様降臨なされたよ!
そう言っちゃえるあなたは、やっぱりさすがですよ!m(__)m
まぁ・・神さんのことはいいとして・・
問題は、
相馬来紀よね!!ソコだよね!!
学校一の秀才くんの彼女が、こんなアホアホ女でいいのかっ??
結局、空であろーと、相馬くんであろーと、引け目感じんだな私。
りかちゃんだって驚くだろ~しなぁ・・ハァ・・
まさか、私がっ!って絶対に言われる!!
友達やめられちゃうかもだよっ(><) え~~~~~~~~~~~~ん
「今、3時半か、・・じゃ、7時に迎えに来っから、起きてろよ」
「へ?」
「ガッコ! 一緒に行くんだよ。」
「え?誰と?」
「どうやら、死に急ぐタイプらしいな」 ポキッ
「ひぇっ!!はいはいはい行きます行きます行かせてもらいます!!」
こえ~マジこえ~~~~~~~!!
こっそり、玄関を開けて、部屋まで戻ると、
途端、睡魔が襲ってきた。
「はぁ・・疲れた・・7時まで、あと4時間もない・・起きれるかな・・」
重くなる瞼に勝てない私は、そのまま眠りにつく。



