ノイズのなかで、彼を待って。

私はイヤホンを外した。

店内に流れるBGMの方が心地よかった。

それから暫くして、私は一つ考え事をしていた。

目の前の机に置かれたドリンクはもう半分まで減っていた。

もう一度スマートフォンで彼とのトーク画面を見返す。

日付が変わる前、私たちは少しだけ言い合いをしていた。

きっかけは些細なことだった。

ただ恋人としての価値観が合わなかっただけのことだと思う。

私にとって恋人とは、なんだかふわふわしたようなものであって、お互い対等に接することが出来ればいいと考えていた。