「西九条さんは
理菜を愛してると思う」

「はあ?」

「でも愛し方を知らないんじゃない?
愛された経験は多そうだけど
愛した経験がないのよ」

「まさか~」

優衣は嬉しそうな顔をしていた
優衣の中で
妄想が広がっている感じだ

私と西九条が愛し合っている
妄想でもしているのだろう

「じゃ、
理菜が嫌だって思うこと
西九条さんはしてこないでしょ?」

「してるってば!」

「たとえば、どんなこと?」

「たとえば…
宿題しろとか、風呂入れとか

夕食は7時だとか…」

「それは…嫌なことには入らないと
思うけど
無理やり犯そうとした?」

「触れられないのに
犯されるわけないじゃん」

「ほら、嫌なことはされてない」

優衣に言われてみると
確かに
私が嫌だって思うことはしてないような…

でも
面倒だって思うことは言ってくる

「あー
優衣のせいで
わけがわからなくなった!」