私は窓に頭をつけて
呆然としていた

何も考えたくなかった

西九条も幸い
何も聞こうとしないし

私は静かに
外を見ていた

「ガソリン代
払うよ」

ポツリ
私が呟いた

目的もなく走るなんて
ガソリンが勿体ないとか
言いだしそうだし

「稼ぎのないヤツから
貰う気はない」

「じゃ、なんかして
稼ぐから」

「いらねえよ」

「そういうわけには…」

「どうしても払うっつうなら
体で払え」

「そうやって2-Dの担任を
抱いたの?」

「ああ?
うるせぇから抱いただけだ」

「うるさいだけで抱けるんだ」

「ああ、抱けるね
愛とか恋とか関係なく
勃起はするからな~」

「最低」

「快感は得られない
行為はできても
嬉しくないし、達成感もない

空しくなるだけだ」

「でも抱いたんだ」

「ああ、抱いた」