職員室に西九条の姿はなかった

「机の上に置いておけばいいじゃん」

小林からメモ用紙を奪うと
机の上に置いた

「理科研究室に行っているんじゃないか?」

西九条の隣の席にいる先生が
私たちに声をかけてきた

隣のクラス担任で
体育教師の菅原だった

でかい体で、大きなおにぎりを
食べていた

「じゃ、研究室に行こう」

小林がメモを取ると
職員室を後にする

菅原め
余計なお世話だよ!

いちいち西九条の顔を見て
渡さなくてもいいじゃん

私はイライラを足音にかえて
廊下を歩いた

理科準備室が近くなると
なんか嫌な声が聞こえてきた

女性の甘い声というのか…
AV女優の声のような…
日中には不釣り合いな声が聞こえた

「あのさ…」

私が口を開くと
小林が赤い顔をして眼鏡をあげた

「言いたいことは何となくわかるよ」

「どうする?」

研究室の前で足を止める私たち

甘い声は研修室から
聞こえていた

「どうするって言われても…」

「気をきかす必要はないよね?」

私は勢いよくドアを開けた

案の定
西九条の上に
乱れた女が乗っていた

西九条の上にいる女は2-Dの担任教師だった

胸が大きくて
ミニスカート教師
青山 舞

男子には人気があるらしい

私はあまり好きじゃない

小林と青山の表情が固まっていた

青山の服は乱れている
ブラウスから白くて柔らかい胸が見え
足にはピンクのパンツが丸見えだ