「その優しさがいつか伝わるといいな?」


ほろりと涙をチラつかせながら肩をポンポンと叩いてくんな。


「見返り目的でやってんじゃねぇから。そんなんならとっくの昔に冷めてる」
「片想い歴10年目の言葉の重みすご」
「ただ・・・次何をしたらいいか分からん」


珍しく和哉に相談するとスマホをいじりながらニヤニヤしてきた。


「やっぱライン交換じゃね?」


スマホ片手に言われるとは信憑性に欠ける。今調べてるだろそれ。

俺自身もライン交換は選択肢にあった。

あったんだが・・・。


「あー・・・」
「何その乗り気じゃない感じ」
「いや、まぁ・・・な」


ラインにおいては苦い思い出がある。

それを思い出し眉をひそめた。

中学2年生のとき、クラスラインが存在した。当然その中に一華も俺もいた。