しかも恋人繋ぎに。


「ま、まだ早い!」


昨日ようやく普通に手を繋いで帰ったのだ。

恋人繋ぎなんて早すぎる。

いきなりグレードアップしすぎだ。

身体はバクバクと鼓動が早くなっているが、気持ちは追いついていない。

こんなところを見られたらもう言い逃れできない。

言い訳をするつもりはないが、心の準備だけでもさせて欲しい。

そんな私の反応に楽しんだのか、ちーくんは笑いながら私の額に顔を近づけた。


「!!!!?」


柔らかい感覚がした。

それがちーくんの唇だということはすぐに分かった。

もうダンス部のステージ所ではない。

後でゆめちゃんに謝らないと。

あれ、なんか今日の私謝ってばっか。


「早く慣れるといいな?」