でもこいつがいなかったら一華は誕生日プレゼントを買えていなかったかもしれない。

そう思うと下手に責められない。


一華も一華でよく和哉に付き添ってもらったなと思う。男苦手なくせに和哉は大丈夫なのかよ。


(・・・・もしかして一華は和哉のことが?)


そう言えば以前一華は和哉が毛利を好きなことをあっさりと見破った。

女の勘だと言っていたが、それは本当だろうか。

和哉のことをよく見ていたから気づいたんじゃないのだろうか。

胸騒ぎがする。

もしそうなら俺に近づくのは和哉と話したいから・・・?

そんなに打算的に動くとは思えない。

だがそう考えずにはいられない。


(じゃあ今までのは全部全部勘違いだったのか・・・?)


俺の1連の誕生日騒動はもやもやを消化しきれないまま終わりを告げた。