鼻で笑って頬杖をつきながらそう言うと和哉はキョトンとした。


「それブーメランになんない?」
「・・・・・・・」


そして痛いところを突いてきた。

視線をクラスの男子から和哉に移してもあっけらかんとしている。

そうしているとまたクラスの男子の話の続きが聞こえた。


「あ、そう言えば知ってるか?糸瀬さん男子苦手だから下手に関わらない方が好感度高いままだってよ」
「へぇー。でもそれじゃあアピールしようがなくない?」
「嫌われるよりはいいだろ」
「そーだな」


彼らがもう一華に手を出しそうにないと分かると再び視線を一華に戻した。

毛利と姫野とわちゃわちゃしている。可愛い。

俺と同じく話が聞こえていた和哉は襟足に手を回しながら苦笑いをする。


「あの噂よく聞くけどさ・・・まさか」
「? 俺が広めた」
「だよな!そうだと思った!!」