「一華ちゃん飛奈ちゃん競技何にするー?」
「んー、やっぱ玉入れかな」
「選抜リレー一択。運動部下す」
「下すって!言い方!」


この会話で大体察したかもしれないけど、今私たちのクラスでは体育祭の種目決めが行われている。

リレーには幾つか種類があって、女子だけ、男子だけのリレーと学年別リレー、そして選抜リレー。

1番得点の高い選抜リレーに出たがるとはさすが飛奈ちゃんだ。

眼鏡で三つ編みだと運動音痴という印象を与えてしまうかもしれないが、口調の通り活発で球技大会でも無双するようなタイプなだけある。

そろそろ席替えをしてちーくんとばらばらになると予想していたけれど、どうやら体育祭が終わるまではしないらしい。

それにちょっと安堵したというかなんというか。

あれから特にないもないまま夏休みは終了した。

元々何かアクションを起こせる方じゃないし、こうなることは予想通りだ。

ちーくんが動いてくれれば有難いけど、まだ好きな人が誰かって決まったわけじゃないし、私は他力本願なところがあるからいい加減自分から動かないと人としてダメだと思う。

ひとまずそれは置いといて元の話題に戻ると、もうすぐ体育祭。