分娩室に入る前、

「頑張って来いよ。」


と、汗で濡れた私の額をタオルで拭い、頭を撫でながら笑顔だった。



そんなパパに痛みで辛いが精一杯の笑顔で、



「うん。いってきます。待っててね。」


そう言い残し、私は分娩室に入って。



パパは分娩室の扉の前でずっと立ったまま出産をまって居た様で、今にも産まれそうな私を、元気付けるため看護師さんが教えてくれた。



立ち会い出産ではなかった為、分娩室には入れないけど、扉の向こうではパパが応援していると思うと、勇気が湧いてきた。


すると…


「頭が見えましたよ。」


助産婦さんの声。


後もう少しで、赤ちゃんに会える…