背を向けたまま隼人の
話を聞いていると
後ろから隼人が急に
抱きついてきた。

堰を切ったように
「舞が高校を卒業した夏に
一人で旅行に来た時に
家に泊まっただろ?
俺、その時から舞のこと
好きだったんだ…
けど舞は親戚だし、
京都に居るし諦めようと
何度も思ったよ。
その時は舞が俺のこと
親戚としてしか思ってないって
気付いてたから俺は舞に
好きになってもらえるように色々と
努力したんだぜ。旅行に来てから
何かにつけて舞に連絡したの覚えてる?
修学旅行で京都に行った時に
自由行動の日に
京都案内してもらったのも
俺のことを好きになって
ほしかったからだよ?」
と隼人が言った。