真夜中の横断歩道にて、わたしは不良生徒に助けられた

 愛らしくて思わず笑ってしまう。

「たっく……勝手が分からねえ……」

「そうだね、『好きでした』くらい言ってみたらどう?」

 困り顔の斎藤くんが面白くて、ついからかうようなことを言ってしまう。