最後の握手をして、私は教室を出た。 家に帰れば、スーツケースだらけ。 当たり前だけど、本当に行くんだね…。 「香織、もう行くわよ。」 「……うん。」 タクシーに乗って、空港まで着いた。 空港で3時間ほど待って、とうとう出発の時間。 「シートベルトを腰の低い位置でお締めくださいーーーー…。」 飛行機独特の耳がキーンとなるやつが今回も来た。 少しずつ離れていく、私のお家。 「さようなら…また会う日まで。」 fin