お別れは始まり



その日はお母さんとは喋らずに、ほぼ部屋で過ごして、気が付いたら朝を迎えていた。



「学校…行かなきゃ。」


泣きすぎて目が腫れてる。


嫌だな、こんな顔でみんなと会うの。


着替えてランドセルの用意をして、あとはご飯を食べるだけなのに、ドアを開ける勇気がない。


昨日お母さんに、あんな事言ったから、たぶん怒られる。


私が開けるのを迷っているうちに、ドアはいとも簡単に開いた。