「……でも」

僕は蓮くんの描いたイラストを眺めると、呟く。伝えるのが怖いんだ。伝えて、離れてしまったら?そう考えてしまうから。

だから、この想いを蓮くんに伝えるか片思いで終わらせるか悩んだ。たくさんたくさん悩んだ。

だから、僕は友達に相談することに。

『ちょっと相談したいんだけど、僕……同性を好きになってしまったみたいで、告白するか片思いで終わらせる悩んでるんだ……』

『そっか……片思いで終わらせて、後悔するんなら……僕は、告白した方が良いと思うよ』

そう返事が返ってきたから、僕は蓮くんに気持ちを伝えることにした。

友達に相談したこと、ずっと蓮くんが好きだったこと、蓮くんの好きなところ……。

伝えた日の夜、蓮くんから返事が返ってきた。かなりの長文。読み進めてると、嬉しくなってにやけてしまった。

『こんな僕でも良いのなら、よろしくお願いします!』

これが、蓮くんの僕の告白の答え。蓮くんは、決して無理してる訳じゃないんだって。

『先輩が嫌じゃなかったら、敬語外していい!?(既に敬語外してるやつ)』

『良いよ。むしろ、敬語外してくれた方がありがたいかも』

『わーい』

告白して、良かった……。

僕は、静かな部屋で微笑んだ。