「ココ、おいしいですね」
「それなら、よかった
食欲あるの?」
「食べたら元気出ました」
「なんかあったらいつでも相談にのるよ
…
頼りないかもしれないけど
オレ、一応、廣永の上司だし…」
「頼りなくなんてないですよ
いつも助けてもらってありがとうございます」
井上さんは仕事で困った時
いつも助けてくれる
もちろん私だけじゃなくて
みんなにだけど…
たまたまリョーちゃんと同じ歳だった
井上さんに励まされるたび
リョーちゃんもこんなふうに
後輩をサポートしてるのかな?
井上さんがこなしてる仕事の量を見て
リョーちゃんもこんなに
忙しくしてるのかな?
井上さんが会議でプレゼンしてるのを見て
リョーちゃんはどんなふうにプレゼンするんだろ
きっとカッコいんだろうな
いつもリョーちゃんを思い出してた
「廣永、今日でよかったの?
なんか無理させたかな?」
「無理してないですよ
誘ってもらってありがとうございます」
「廣永に嫌われてると思ったから
今日、来てくれて安心した」
今日は私も
目の前にいる井上さんに救われてる
ひとりで帰ったら
きっとまた泣いてた
「廣永って、末っ子?」
「はい、兄がいて…
井上さんと同じ年です」
「へー…そんな感じ…」
井上さんが笑った
「なんですか?」
「ん?いつも自分のペースだし
末っ子って感じがしたから…」
「スミマセン…」
「別にいいと思うけど…」
「こんな私って、どぉ思いますか?
井上さんから見たら…」
リョーちゃんと同じ歳の井上さんから見たら
私はどんなふうに見えてるのか
知りたかった
「それって、会社の後輩として?
それとも…」
「後輩…じゃなくて…
えっと…」
「ひとりの人として?
それとも女性として?」
「あ…はい…あの…」
自分から聞いたのに焦った
何も考えないで咄嗟にした質問だった
「んー…
かわいいと思うよ
…
守ってあげたくなる」
私は慌ててるのに
井上さんは冷静に答えてくれた
恋愛対象になりますか?
それは聞けなかった



