「あ…飛行機雲…」
下に何か落ちないように
空を見た
「リョーちゃん、もぉ帰っちゃう?」
空が眩しかったからかな?
また目にしみた
「うん」
「私も行きたいな…」
リョーちゃんと一緒に
「イト、さっきは海外なんて無理って
言ってなかった?」
海外に行きたいんじゃなくて
リョーちゃんと一緒にいたい
リョーちゃんの近くに行きたい
リョーちゃんがいるなら行ってみたい
「リョーちゃんが住んでる国
行ってみたいの」
「うん、今度来いよ
空港まで迎えに行く」
「ホントに?」
「うん、イト辿り着けなそうだけどね」
リョーちゃんが笑った
今度来いよ…なんて
空港まで迎えに行く…なんて
きっとホントに思ってない
きっとホントに
来るわけないって思ってる
ホントに行きたいよ
リョーちゃんの近くに…
あの時の私の告白も
きっとホントに好きじゃないって
思ってた?



