ロミオは、愛を奏でる。


「おいしいよ、このクッキー
リトも食べる?」



「うん!」



半分にして

リトの口に入れてあげた



「リト、おいしい?」



「おいひ」



甥っ子って

無条件にかわいい



「イト、オレにもちょーだい」



リョーちゃんが口を開けた

え、なに?



ドキン…



お兄ちゃんと珠莉ちゃんの視線を感じた



リョーちゃんの手にクッキーを渡した



なに?

この空気



「なんだ、オレには口に入れてくれないんだ」



だって…

ドキドキする



「おいひ
もっと…もっと…」



「リト、食べすぎたらご飯食べれなくなるよ」



甥っ子って

無条件にかわいい



自分の子供は

もっとかわいいのかな?



大好きな人の子供なら

きっと

絶対

かわいいよね



幸せだよ

さっきそう言った珠莉ちゃんが

もの凄く羨ましくなった



リョーちゃんは

どぉ思った?



珠莉ちゃんのこと

今は、どぉ思ってる?



私のこと

今は…



好きな人が
自分のことを愛おしいと思っててくれる

そんな幸せなことないよね



私には

まだわからない気持ち



たぶんリョーちゃんを好きなうちは

一生わからない気持ちなのかも…