胸きゅん短編集




動けず固まっていると…。


瑞希くんと女の子の視線が私の方へと向けられた。



驚いた表情の瑞希くん。


「え。」


そう微かに呟いたのが聞こえた。


女の子は…。


「ねぇ瑞希ぃ…もっとキスしてよ。」


…と、甘ったるい声を出してる。


自分の震えそうになる声を抑えて、涙が出ないように笑って見せて、言った。


「あ、お取り込み中だった?スマホ取りに来ただけなんだけど、後にするね。
お騒がせしましたー。」