胸きゅん短編集



祐希くんは持っていたスマホをその場に落として、私を抱きしめた。


「祐希…くん?」


「死ぬ…かと思った。」


そう言って私の肩に頭を乗せる祐希くん。


さっきの威勢はどこへ…?


「紗奈が…叩かれそうになってるのみて…俺…心臓止まるかと思った…。」


私の存在を確かめるかのように、もう一度強く抱きしめられた。


「大好きなやつが怪我するとか…誰も落ち着いてられないよな。その中で冷静に証拠撮ってた俺…凄くない?」


………。


え?