少し廊下を歩いていると、
教室名の札が無い部屋を見つけた

広さ的に普通の教室3つ分はありそうだ

「到着〜!」

天牙くんはそう言いながら指紋認証式の
ロックを解除して私を部屋に入れた

「ここが俺たちの部屋だよ」

そう言われた場所は、学校の中にあるとは
思えないほどの家具やテレビや...

「今日は煌雅(こうが)が来てないけど、
俺らは本当は5人でさ。
もう1人、帝王って呼ばれるくらい
モテモテな奴が居るんだよなぁ〜」

さっき女の子たちが話してた「帝王」って
その煌雅さんって人のことだったんだ

少し環境に慣れた私はようやく口を開く

「えっと...私は1年の広瀬真由です!
クラスは...まだないです。」

私が急に自己紹介をしたので
少し驚かせてしまったようだ

でも天牙くんは笑いながら優しく話してくれた

「そっか〜、ちなみに何コースの子?
あとね、うちの学校は全コースにクラス
という制度がないからそこ注意っ!」

え、クラスないの?
じゃあどうやって授業を?

「え、あ、普通コースです!
クラスないんですか!?」

私があまりにも当たり前のことを聞くので
みんなが笑ってた