こんな私でも貴方に愛されますか?

同じ大学のせいか 話が合った。

瑛人は明るくて元気で
すぐに店に馴染んだし 何よりイケメンだ。


「瑛人〜彼女いるの?」

すごく気になってたことは同僚の女子が
聞いてくれた。

「いやいない。」

その言葉に私はなぜかホッとした。


「じゃどんな子が好み?」
同僚の女子達はどんどん瑛人に
質問をぶつけていく。


「ん〜そうだな。
一緒にいて明るくて楽しい子がいい。」

そんな会話を聞いて
何だかドキドキした。


一緒にいて明るくて楽しい子って
もしかしたら私だって

当てはまるんじゃとか
そんな勝手な考えだって
バレなきゃしていいでしょ。


そんな下心なんてない様な顔して

「お疲れさ〜ん。」


私はその横を緊張しながら通り過ぎる。


「お疲れ〜」

みんなの声に混じって瑛人の声


「マナ 夜道で男襲うなよ_」


馬鹿店長め…


「私が可愛いから襲われるの間違いです。」


いつもの店長とのくだらない声かけ。

「そうだった可愛いから気をつけろ。」


みんなが爆笑してる。
今まではそれはそれで全然良かった。


だけど今は違うんだよ店長。


瑛人がいるところで変な話の振り方は
ほんとにやめてほしい。


恋する乙女な私が
今までとは何かが違う
心の動きに翻弄され始めた。


店のドアを出たら
泣きそうになった。