こんな私でも貴方に愛されますか？

そのあと会話もなく
地下鉄の駅で別れた。。。。

なんだか　美月も辛げだったな。
あ！ダメだ　それが向こうの作戦かもしれない。

でも瑛人は　まったく気づいてない様子
本当に大切な友達だと思ってる。

美月が好きじゃないけど
片思い同志の切なさには寄り添ってやれるけど
きっと　その想いがいつか

瑛人に届いたときは　
美月なら喜んで彼女にしてもらえそう。

きっと私なんて　今の美月にもならない。

鏡の中の私・・・・・
店長の手袋・・・・ほんと意外な色だもん。

わざとに勝負にならないから
本当は明るい色の可愛いものが好きなのに
姉や妹が選ばないものを　選ぶようにしてた。

ひらひらのスカートに
フワフワなセーター　そして風になびく髪の毛

私だってしたかったけど比べられるのが
とても嫌だったから・・・・・

それにしても店長ってすごい。
あの人どこまで私を知ってるんだろ。

本当は女らしい恰好したいとか

瑛人に恋をしてるとか・・・・・・
怖すぎる・・・・・

心の底のこのドロドロした気持ちとか
見透かされてる気がして

背筋が寒くなる。


綺麗になりたい
美月みたいに　切ない涙も綺麗だなって

いくらうわっつらで明るく振舞ったって
心根の汚さが吹き上がってきたら
私の今までの　忍耐や努力は水の泡になる。


「じいちゃん・・・・・
じいちゃんいたら何て言うかな。」

愛嬌だけで自分を支えてきたけど
本当はそんな簡単なものじゃなくて

自分は世界一心がいじけてるから
それを必死に隠して愛されようとしてきた。

人を好きになって・・・・
切なくて苦しくて　そしたらどんどん
自分が嫌になって来た。


私だって瑛人が好きなんだもん。