こんな私でも貴方に愛されますか?

今日は瑛人が休み
テンションが上がらない・・・・

そして美月と一緒のシフト

今日のピアスがとっても可愛い。

「美月~~ピアスめっちゃ可愛いね~。」

同僚の子たちも目ざとい。

「あ~これ?うふふ・・・・・」

綺麗に塗られたマニキュアの指が
ピアスに触れた。

「昨日 誕生日でね~~
瑛人からのプレゼントなの~~~!」

「マジ?瑛人からなの?
高そうだよ~~~!!特別感感じるぅ~~~。」

美月の声が私の胸を グサッと刺した。

「そんなんじゃないけど でも瑛人
これ買うのにバイト代つぎ込んでくれたって~」

美月のこと 本当に好きになれない。
私に言ってるような気がする。

女子トークに盛り上がってるから
私はロッカー室を出て 店の準備を始める。


可愛いピアスだったな。

私も誕生日だったんだよね。
知らないから仕方ないけど 知ってても
別に何もないだろうけど。

「マナ。」

振り向くと店長が立っていた。

「ハッピーバースディ!」

「毎年ありがとうございます。」

店長だけだ
私の誕生日におめでとう言ってくれるの。


「誕生日なのにテンション低いな~
瑛人休みだからか?」

「ち・・・違います!!」

慌てて 店長の背中を押した。

「図星だな。」

「店長変なこと言わないでくださいね。」

「はいはい。」

そう言ったら店長が私の手に
紙袋を手渡した。

「え?」

「使え。」

おめでとうは 毎年言ってくれるけど
プレゼントもらったのは初めてだ。

「ありがとうございます・・・
でもびっくりした。」

プレゼントを抱きしめて私は
店長を見た。

「いや いつも頑張ってくれてるし
来年はもういないかもだしな。」

そうか・・・・・
就職決まったらみんな辞めていくもんね。

来年私はどうしてるんだろう。