こんな私でも貴方に愛されますか?

「おつかれさん~。」
店長の声に送り出されて 私は
さら~っと積もった雪の上に足跡が残るのが
楽しくてテンションが上がった。

毎年の事だけどね。

後ろから瑛人が走って来た。

「何?酔ってる?」

「あはは だってホントに好きなの雪~。」

「うわ 俺は嫌い
サッカーもできないしな。」

「瑛人サッカーしてるの?」

「サークルでね。
もう幼稚園からやってるんだ。」

「そうなのか 見たかったな~。」
心の声が漏れてしまった。

「なんもへたくそだよ。」

瑛人の照れた顔が めっちゃキュン!!

「マナこれからなんか用事ある?」

「え?」

「ドライブ行かないかな・・・?」

「ドライブ?」

ちょっと待って~~~
今 私は夢を見てるのかしら

大好きな初雪の日に 好きな人とドライブ・・・・

「忙しい?」

覗き込む瑛人の顔に またキュン

行かないわけないじゃん・・・・・・!


「行く~~~!!」

瑛人の祖父母の家に停めてあった車に
乗り込んだ。

「どこ行くってあてはないんだけどさ
とりあえず高台で夜景見るか。」

どこでもいいよ
瑛人と一緒の時間過ごせるなら。

「今度一緒の休みの時 明るいうちに
ドライブ行こうよ。」

私の心の中はもう キュンと
ドキドキが一緒に音楽を奏でるようで
胸が痛くなるくらい。

瑛人の好きな音楽を聴いて
たくさん話をする。

瑛人の家族の面白話がおかしくて
爆笑しちゃった。

そんな家に育ってきたから瑛人は
こんなに素敵なんだなって思いながら

私はただただ 笑って過ごした。