こんな私でも貴方に愛されますか?

今日のシフトは最高だ。

美月がいない。
平日だから そんな忙しくないから
ホールは瑛人と二人。。。


数日前からウキウキしてて

「マナ~元気出たのか?なした?」
面白半分に店長が声をかけてきた。

「そんないつもと変わらないし?」
見透かされているような店長の目をそらす。


「ならいいんだけど やっぱ
おまえは元気で笑顔がいい。」

やだな
店長なんか勘づいてる?

この人にはほんとに気を付けないと


「心配かけてたんだったらごめんなさい。」

「いや別に心配はしてない。
だってマナは最強のポジティブ少女だからね。」

「なんですか それは。」


店長ってチャラいけど 人を見る目が
すごいんだよね。

だいたい採用したバイトみんないい子だし
就活でやめる以外はみんな長い。

そんな自分もそうだけどね。

そろそろ就活も始まってる。


最初の約束は 就職は戻ってする事。

それが親元離れて 四年間自由にやらせてもらう
約束だった。

「マナも インターシップ始めてるの?」

瑛人に言われて焦る。

「まだ うちなんも考えてないんだよね。」

「瑛人は?」

「俺はもう行きたいとこは目星つけてるけど
あとはどう就職を勝ち取るかだな。」


瑛人は堅実だと店長が言っていた。
真面目だけどコミュニケーション能力が長けてる。

「瑛人は営業向きだな~。」

「そうですか?割と人見知りなんだけどな。」

「いやいや 全然見えないよな マナ。」
いきなり店長からのふりに

「見えない。瑛人って何かうらやましいよ。」

ついつい本音が言葉になって出てくる。