『入れてない』
『じゃー今入れて』
あくまでマイペースな水樹くんに言われるがまま、同じアプリをとる。
ダウンロードが終わると水樹くんは満足げに言った。
『このアプリで、晴れ予報の日の放課後ね』
私はまたしてもこくり、うなずいてしまう。
水樹くんと、なにかしらの関係を持ってたくて。
水樹くんが求めてくれるものに、応えたくて。
バカだ、バカだな、でも。
『水樹くん』
『んー?』
『お誕生日、おめでとう』
これだけは言っておきたかった。
言えて、よかった。
『……ありがとう』
『明日、晴れ、だね』
熱っぽい頭で、スマホに目を落として言ったら、
『ん。会おーね』
どこかうれしそうな声で水樹くんが言ってくれたから。
バカでもなんでもいいやって、思ってしまった、私のバカ。


