:
『どーだった!?渡せた!?プレゼント』
夜、ベッドの上、耳にあてたスマホからはクラスメイトの麗ちゃんの声。
麗ちゃんは年上専門家なので、学校でも数少ない “ 王子さま無関心派 ” の女の子だ。
それにしても麗ちゃん、人の色恋事情へのワクワク感をまったく隠せてないよ?
そしてなにより、いい結果の報告ができなくて申し訳ないよ。
私は力なく首を振った。
「渡せなかった……」
『じゃー、告白も?』
「無理だった」
『うーん、結果は去年と一緒かあ』
残念そうに言われて、心臓が小さく鳴る。
「……去年と一緒、では、ないかも」
小さな声で言うと、麗ちゃんは、え!?なになにどういうこと!?と声を大きくする。
どういうこと、なんだろう……。
ベッドの上で正座して、まだドキドキしてる胸をおさえる。
すう、と息を吸って、私は今日の出来事を麗ちゃんに話した。