学校イチのモテ王子は、恋を知りたい



傘をさして出ていくまばらな生徒のあいだを抜けて、私は素足のまま、傘もささずに昇降口から飛びだした。


しとしと降る雨が直接体にあたって、さっき整えたばかりの髪を濡らすけど。

ハイソックスしか履いてない足先は冷たくて、痛いけど。


こんなのどうってことない。


私これから、水樹くんに好きだって伝えるんだ。

大好きだよって、ずっと言えなかったこと、伝える。


そのためなら、なんだってできる。


こんな雨だって晴れちゃいそうなくらいの気持ちで、校舎裏まで走る。

だれにも見られてないことを確認して、ドアを開けて、階段をのぼる。

かけのぼる。



そうしたら頂上に、ちゃんと水樹くんはいてくれた。