「どうして私と君は兄弟じゃないの?」
知らないうちに違和感が私の心に土足で入り込んでいた。
初めて会った日のことをそんなに知らない私にとっては、君は兄弟のようで家族のようだった。
どうしてお母さんとお父さんが別なんだろう。
どうして毎日遊ぶのに、帰る家が別なんだろう。
毎日遊ぶんだから、ずっと一緒に同じ家にいればいいのに。
いつも遊んでいて、遊ぶ内容は決まっていた。お飯事、鬼ごっこ、サッカー、野球。大体がこのどれかでルーティーンのようになってしまっていた。
飽きてネタが尽きてしまう日もあった。
だから、「何する〜?」と言い合ってその日が終わる日もあった。
それでも、一緒にいることをやめなかった。


