竜王様たちの情報収集と分析の結果判った、今回の流行病の特効薬。その原料となる薬草は、ヴァヴェル王国にしか自生していない、特殊なものでした。
 相手が相手だけに、頭を悩ませる竜王様たち。
「ヴァヴェルの女王に直接頼んでみる?」
「う〜ん……あの捻くれた女王が、素直に渡すとは思えませんね」
「だな」
 みなさんあの〝話が通じない系〟の女王様の顔を浮かべているのでしょう、ため息をつきました。めんどくさいことこの上なしの人ですからね、お触り禁止で行きたいところなのはわかります。
「しかし、どうあっても、ヴァヴェルと交渉は避けられない」
「まあ、そうですけど」
「ダメ元だ、やってみよう」
「ラファ……」
 竜王様の決断に、三将様たちも動き出すみたいです。