信じてよ…野球部の皆

そのまま部室を出て、ひたすら走った

そして
小さな公園に着いた

ブランコに座って泣いた。

「ううっまた、うっらぎら...、っれるんだ」

また なのだ

昔も裏切られた

信じていた友達に...

「大丈夫、どうしたの?」

誰かの声

声の主は、背が高く整った顔の人だった

「大丈夫です...人に、裏切られただけですから」

「泣きな。辛いんでしょ?」

分かるんだこの人には

「もっう、やだよぉ。うっ...、らぎっっられたっくないよぉ」

「うん。大丈夫だから、そばに居るから」

私が泣き止むまで、ずっとそばに居てくれた

「すいません。泣いてしまって」

「大丈夫だよ。何があったのか教えてくれる?
その前に、名前言わないとね。穂波大和です」

「私は、山口冬優花です。実は...」

今日あった事を全て話した

途中で泣きそうになったけど堪えた

「そうだったんだね。穂波海音か...」

んっ?

苗字が同じだ

生き別れの兄が居るって聞いてたな

「兄弟ですか...」

「そうだよ。れっきとした兄弟」

「ありがとうございました。(ニコッ)明日、転校する事にしたんです。もう、あの学校にいる意味も無くなってしまったので」

「そうなんだ。どこに行くのか教えてくれる?それと、連絡先を交換しよっか」

「引っ越し先は、ふた隣の県です。これが連絡先です」

紙を渡した

「ばいばい!気を付けるんだよ?」

「はい!お世話になりました!」