おきな「単身赴任とか出張繰り返すたんび会うことも減って、愛情薄れていったんだって。だけど、私がいるから離婚しても苗字は変えないままで過ごしてたみたい。」
紅幸「…親権とか…そういうのは?」
おきな「わかんない、どっちなんだろうね。
最近出張と単身赴任の真っ最中なはずなのにお父さんとお母さんが家に帰ってきて、一通り離婚した経緯とこれからどうするか話したよ」
紅幸「どう、すんの」
おきな「お父さんは海外でリーダー任されたみたいで完璧海外に移住するんだって。多分もう単身赴任も出張もないらしい。お母さんは変わらず出張と単身赴任が繰り返されるみたいだから会社の近くに安いアパート借りるらしい。ここからじゃ少し不便だからって。だからあの家引き払うらしくて。その話しに来たんだって。私に残された選択肢が、お父さんに着いていくか、お母さんに着いていくか。もしくはアパート借りて一人暮らしするかで、私も一人暮らしするんだ」
紅幸「寂しくねぇの?」
おきな「寂しさはもうないよ。あの大きな家で一人暮らしするよりアパートで一人暮らしする方が気が楽。それに大学の費用も出してくれて、生活費も何もかも今までと変わらず出してくれる。私が大人になるまではちゃんと2人で面倒見てくれるってことは言ってくれたから。」
紅幸くんは優しく頭を撫でてくれた。
紅幸「…卒業したらおきなのアパートに引っ越そうかな」
おきな「全然ありだね。それ」
紅幸「…その前に俺らは俺らの関係をちゃんとしないとね」
おきな「首折られないようにね」
紅幸「相手に無理させないように」
そう言って私たちは手を重ねた。