幸せとはこの事か

姐百音『父さんも母さんも応援してくれるって。俺、頑張るわ』
おきな『そーなの!すごいじゃん!あの大学難しいけど、姐百音理系大好物だしいけるちける!頑張れ!応援してるよ!』
姐百音『それでなんだけど、おきなも同じ大学目指さないか?』
すぐにレスポンスが返ってきて、既読をつけてしまった。
姐百音の受ける大学は理系の大学というわけではなく、理系と文系が両方特化している大学ではあった。偏差値は中々高いがいけなくはない。
だけど…
紅幸「その大学って」
おきな「紅幸くんには言ってるもんね…お父さんとお母さんの出会った大学…か」
紅幸「…行きてぇの?」
おきな「…姐百音がここ行くって言った時素直にすごいと思ったよ。お母さんもお父さんもここの大学と大学院両方出て今じゃすごいお偉いさんみたいだし。応援もしてるけど、自分が行くことは…考えられないな…」
お母さんとお父さんがすごい人なのはわかってる。尊敬もしてるし、かっこいいとも思うけど、自分が行ったとして同じように子供を授かった時自分が仕事をしていたらと考えてしまう。
紅幸「今すぐには答えださなくていいと思う。その大学でしか叶えられない夢ならまだしも…」
おきな「そう、だよね。焦らなくていいよね」
おきな『調べてた!ごめんね💦💦 んー、私に行けるかな?見てみたけど結構お偉いさんもいるみたいだし…』
姐百音『おきな元から頭いいし、要領いいから大丈夫だよ』
おきな『そう…だね!でも、まだはっきり夢も掴めてないし、まだ少し考えてみる💪ちゃんと夢を見つけてからだね』
姐百音『応援してる。どんな道になっても誰よりも応援してるから。』
おきな『へへ、ありがと!』
姐百音『本格的に大学受験勉強しようと思ってるから、とりあえず今日軽くしてくるな。おきなもう寝る?』
寝る?と聞かれたことに対してどうしようかと思ったが心で謝る。
おきな『うんっ。今日沢山寝たとはいえ明日も二の舞になたらいけないし!ごめんね』
姐百音『それもそうだな。じゃあおやすみ』
おきな『おやすみ、また明日』
LINEが終わる。けど、姐百音も本格的に大学が決まったし、それは心から嬉しいと思う。実際に会ってたらすごく応援してるんだろうなと思って表情が緩む。
紅幸「俺は隣で惚気られたのか」
おきな「惚気けちゃってすみません」
ペコペコと頭を下げる素振りをする。