そういえばあたりは薄暗くなっていることに気づき、慌てて時計を見ると午後四時だった。
「な、なにも予定はありませんが」
「じゃあ、これから出かけよう。お詫びに君にドレスをプレゼントするよ」
え?と声を出したときにはもう、彼は席を立っていた。
(パーティ? ドレスを買ってくれる? 食事?)
キツネにつままれたような気分のまま専務の後ろについて廊下に出ると、宗方さんが立っていた。
「彼女と出かけてくる」
専務は宗方さんにそう告げて私を待っている。
化粧を直す暇もない。大急ぎでノートパソコンの電源を落とし、バッグを持つと専務は「行こう」と歩き始める。
「いってらっしゃい」
「は、はい。行ってきます」
ニコニコと微笑む宗方さんに見送られながら、慌てて専務の背中を追いかけた。
廊下の角を曲ると立ち止まって待っていた専務にぶつかりそうになり、「ああ、ごめん」と謝られる。
「あ、いえ、こちらこそ」
なんだか調子が狂う。
「な、なにも予定はありませんが」
「じゃあ、これから出かけよう。お詫びに君にドレスをプレゼントするよ」
え?と声を出したときにはもう、彼は席を立っていた。
(パーティ? ドレスを買ってくれる? 食事?)
キツネにつままれたような気分のまま専務の後ろについて廊下に出ると、宗方さんが立っていた。
「彼女と出かけてくる」
専務は宗方さんにそう告げて私を待っている。
化粧を直す暇もない。大急ぎでノートパソコンの電源を落とし、バッグを持つと専務は「行こう」と歩き始める。
「いってらっしゃい」
「は、はい。行ってきます」
ニコニコと微笑む宗方さんに見送られながら、慌てて専務の背中を追いかけた。
廊下の角を曲ると立ち止まって待っていた専務にぶつかりそうになり、「ああ、ごめん」と謝られる。
「あ、いえ、こちらこそ」
なんだか調子が狂う。



