放課後TLクラブ



メイドさんの手が浮いたことりちゃんの足に触れる──と思った瞬間。

ピシャリ!

ギリギリの所で窓が自動で閉まった。


「……なに、いまの」


リコちゃんが閉めてくれたんだけど、リコちゃんが見えないメイドさんは驚いている。

ナイス、リコちゃん!

あたしたちはそのまま、走り出した。
けど、すぐに気を取り直したメイドさんが追いかけてくる。


「待てえええ!」


速い!


このままじゃ、学校から出る前にすぐに追いつかれちゃう!
どこか、隠れられるところがあれば……。あ、そうだ!


「みんな、こっち」


あたしは、校庭から方向を変えて下駄箱へ向かった。


「外に、に、逃げないんですか?」


言いながらもことりちゃんは、もう息を切らせている。


「このままじゃ、追いつかれちゃうから、隠れるの」


「学校にですか?」


「いい場所があるの」


「おーい、あみ」


中へ入ると、蓮がろう下を走ってくる。


「みんな無事か」


「蓮、助かったよ」


「あ、ありがとうございます」


「お礼は後だ。それより、後ろ。来るぞ」


言われて見ると、