怪物だと思ったのは、ことりちゃんのボディガードの大悟さんだった。
するどい目をした大きな顔のドアップだったから、てっきりモンスターかと思ったじゃない。


「二人とも、こんな朝早くからどうしたの?」


「迎えにきただけだ。下で待ってるから、とりあえずその寝癖直して下りてこい」


「ねぐせ……? ──って、ちょっ、ちょっと見ないでよ! 蓮のバカー!」


まったく、なんなのよ。朝からレディーの部屋に勝手に入ってきてボサボサの頭見るなんて! デリカシー無さ過ぎ!


「あみ、それを言うならデリカシー。──あれ? ああ、今回はあってるのか」


「え? 春音くんもいるの! まったく三人揃ってなんなのよ!」


「だから迎えにきたんだって」


「わ、分かったわよ蓮。分かったからもう爆発頭見ないで、下に行っててよ!」


まったく……。あたしは髪が固いからチョー寝癖スゴイのに!
恥ずかしいじゃないのよ。これだから男の子は……。