「うん!」
警察がくるまで、あたしはことりちゃんと逃げるだけ。
犯人が逃げたら春音くんと蓮が追いかけて、警察に居場所を教える。
完璧な作戦!
なんだけど──、
「ことりちゃん、はやく逃げよう」
「え、で、でも……」
ことりちゃんがなぜか動かないの!
「このガキ!」
ど、どうしよう! クマ男がもう立ち上がっちゃった。
顔を真っ赤にしてすっごく怒ってる。
「あみ、ことりと一緒に逃げろ! クマ男はおれが引きつける」
「蓮、わ、わかった」
「あ、あの……」
「話はあと。今は逃げようことりちゃん! 蓮は運動神経抜群だから大丈夫! 大人にだって負けないんだから!」
「はやく行け!」
「走るよ、ことりちゃん」
「あ──」
あたしは、ことりちゃんの手をぎゅっと掴んで全速力で走りだした。
「待つんだ! おまえたち、話を──」
後ろでクマ男がなにか叫んでたけど、とにかくことりちゃんを逃がさなきゃ!
蓮は強いし、春音くんもいるから、きっと大丈夫。きっと……。
神社を出てこのまま、人が多い大通りまで行けば──って。
「きゃっ!?」
神社を出たところで急にことりちゃんが立ち止まっちゃった。


