「信じるよ」


「ほんと!?」


「ああ、だって……」


そう言いながら、蓮は教室の後ろのドアを指さした。


「えええっ!! な、なに、あれ!?」
そこには、小豆色の着物を着た5、6歳ぐらいの小さな女の子がいた。

見た目はおとなしそうなカワイらしい子だから、ただそこにいるだけなら迷子かなって思うんだけど。その女の子は……。


「あんなの……、魔法以外じゃあ説明つかないだろ……」


「そ、そうよね……」


その女の子は、なんと、宙に浮かんでいたの!
ふよふよと揺れながら机より高く飛んでいる。

それが、ゆっくりとこっちへ向かってきた。


「こんにちは」


「こ、こんにちは……」


「しゃ、しゃべった」


「リコはね、リコっていうの」


「リコ、ちゃん? それって名前よね?」


「そうなの。それでね。リコはこの学校の座敷童子なの」


「「学校の座敷童子!?」」