「やり方がないわけじゃないけど」


「あるの!?」


さすが頭脳担当春音くん。そんな難しいことができるなんてすごい。


「ただし、結構危険なことをすることになるんだ……」


春音くんは言いながら教卓の上にちょこんと座っているリコちゃんに目を向けた。


「あぶないなの? リコは心配なの」


ああ、そうか。危険なことをするって言ったら、リコちゃんが心配してタイムリープをさせてくれないかもしれないのか。

いままでは、一緒に登下校するだけだったからOKだったのよね。

危険ってことは、今回はヘタしたらクマ男と戦うことになっちゃうってことだもん。すっごく危ないもんね。

だけど……。


「ことりちゃんは、そのクマ男に誘拐されちゃったらもっと危険なのよね」


「助けられるのはおれたちしかいないし」


「頼むよ、リコ」


「う~ん……」


「できるだけ安全な作戦を考えるから」


「危ない時はすぐ逃げてまたやりなおせばいい」


「そうよ。タコ人間をやればきっと犯人もびっくりするから、その隙に逃げればいいのよ!」


あれ、あたしまたへんなこと言った? 蓮と春音くんが微妙な目であたしを見てる。