Ice Boy*モテ姫との恋*

「でも今…笑ってた…」


「冷酷さなんて全くなかったよね…?」


「大和の本当の姿はどっちなんだ…?」


俺に視線がまた集中する。


これは…明かすべきなのか?


でも…。


「昂平、もういいんじゃない?誰もいなくならないよ。大丈夫…大丈夫だから…。」


琉威が優しい声で俺を諭す。


今まで本当の自分を隠して、学校では絶対に素が出ないように注意してた。


何度か素が出そうになった時はこらえて…


少し出てしまった時は必死にごまかして…


決して明かすことはなかった。


でも…琉威には弱いのかな?


クラスのやつらを信じることができてるのかな?


それとも…父さんが死んでしまった時からある傷が癒えてきたのかな?


本当の自分…素を出してもいいと思った。