「あたしです。作詞するの好きなので♪」


堺さんが作詞ねぇ…。


すごいな。


ちょっと感心するものの、やはり不安がある。


堺さんの詞と俺の曲。


大丈夫か…?


特に俺の曲。


「いいじゃん!堺さんの詞に昂平の曲♪やってみようぜ!」


琉威が明るい声で言った。


うるさかったけど、琉威の声はなぜか俺の不安を吹き飛ばしてくれた…。


「…先輩って昂平さんって言うんですか!?」


堺さんがいきなり驚きながら言った。


「あ…あぁ。フルネームは大和昂平だけど。」


堺さんはなんで驚いたんだろうな。


俺の名前が意外だったのか?


そんなことを思いながらふと堺さんを見ると、顔は下を向いていて体は少しばかり震えている気がした。