「それでは各自、安全と迷子に気を付けてください」


先生の 解散 の合図でみんなそれぞれの目的地へ向かった


「うちの班は、原宿からだっけ?
 すぐに混んじゃうから早くいこぉ」


咲香の一声で彩たち4人は急ぎ足で原宿に向かった



  - 10分後



彩たちの前には、カラフルな街が広がっていた


「す、すごい!
 こんなすごい街が日本にあるんだ!!」

「大げさだよぉ
 咲香はぁ、毎月2回は来るけど普通の街だよ?」


えぇぇ!

と驚きつつも彩はまわりを見渡して気になるお店を見つけた

「あ!
 あそこのお店行ってみたい! わたあめおいしそう!」


駆けだそうとする彩を風冬は腕をつかんで止めた


「バカか?
 こんなとこで走んなよ 迷子になるだろ」


心配でお前から目ぇ離せなくなるだろ・・・


ぶっきらぼうだけど、大切にしてくれてるのが伝わる
そんな言葉に咲香は、憧れを持った


「いいなぁ
 私も好きな人からそんな風に大事にされた~い」


「ひーくん、咲香ちゃんがひーくんに大切にされたいって!」


「そうなんだ
 俺にあんな感じの言ってほしいの、咲香ちゃん?」


それを聞いた瞬間、咲香はボンッと音を立てて赤くなった


「そ、そんなわけじゃ、、、
 もう、彩ちゃんのバカ、、、、、、」


赤くなった顔を隠すように、咲香は先に歩いて行った




そのあとに続いて歩き出した彩たちが綿菓子店につく頃には咲香は両手に大きな虹色の綿菓子を持って待っていた。


「もう、みんな来るの遅いよぉ?
 わたあめは2つ買ったから早く食べよ?」