季節を何周も巡ると思っていた

幸せな月日は流れ、彼とお付き合いして7ヶ月が過ぎた頃。
夏に出会った私たちが、夏、秋、冬、春と季節を一周した頃。
私たちは将来のことを考えて別れることになった。
具体的に言うと、彼が実家へ戻ることになった。
お互い気持ちが変わったわけではなかったが、
彼は遠距離恋愛を選ばなかった。
「ちゃんと好きだったよ。今までありがとう。」
下手くそな笑顔で、彼はそう言った。
私は受け入れるしかなかった。

悲しくないわけがない。
こんなに好きになった人は初めてだったから。
別れた日から何日も彼を思い出しては泣いた。
彼との思い出を振り返っている時に、あのカフェのことを思い出した。
彼はノートに何を書いたのだろう。