君とわたしの物語〜絶対関わりたくなかった君との恋物語〜


ドン!ドン!ドドドドド ドドン!!

大きな太鼓の音が校庭中に響く。

その瞬間に

うおぉぉぉおおお!!という雄叫びのような掛け声が
太鼓の余韻を打ち消し響き渡った。

日高兄弟の騎馬は騎手が金髪くん。

「レンく~ん!コウく~ん!がんばれーーー!!」

シズナが大きな声で応援している。

金髪くんは目に見えない速さで
相手のハチマキを奪いとっていく。

金髪くんも凄いんだけれど、
騎馬を組んでいる下3人も物凄い速さで駆け回る。

「きゃ~!すごーい!!」

・・・へぇ~
ヤンキーのくせに結構がんばってる。
意外だな。

ヤンキーくんの長いピアスがゆらゆら揺れて、
きらきらと輝いていた。

ドドドドドド ドドン!!

再び響いた太鼓の音で終了が告げられる。

「やったー!!圧勝じゃん!!」

ほとんど日高兄弟がハチマキを
奪ってしまったのではないだろうか。

それ程に見事な戦いぶりだった。